マシニングセンタの選定

マシニングセンタとは、材料の除去によって部品(通常は金属)を加工する高度な工作機械のことです。このガイドでは、マシニングセンタとCNCフライス盤について説明します。   

マシニングセンタを見る

  • マシニングセンタの選び方

     

    COMAUの4軸制御マシニングセンタ

    マシニングセンタの選択は、加工する部品の形状や複雑さ、素材、マシンの寸法などの基準から決めていきます。

    加工する部品の形状の複雑さから、以下の点決めていきます:

    • 軸の数:3軸制御から7軸制御まで選べますが、大半のマシニングセンタは5軸制御です。  
    • 主軸の方向 : 垂直または水平。

    マシンの寸法は、マシンを設置するスペースから決めます。

  • マシニングセンタの軸数について

     

    Maschinenfabrik Berthold Hermle AGの5軸制御マシニングセンタ

    マシニングセンタの軸数は、加工部品の形状から選びます。 主に5軸制御のものが多いですが、 3軸制御4軸制御、さらに7軸制御のものもあります。 ここでは、最も一般的な5軸制御のマシニングセンタに関する、次の2点に焦点を当てていきます:  

    • 同時5軸加工
    • 割り出し5軸加工

    5軸制御マシニングセンタは、X軸、Y軸、Z軸に加え、A軸とB軸の2つの回転軸を備えた切削加工機です。同時5軸加工のメリットは、複雑な部品を一度に加工できることです。 切削工具が5軸上に移動中に、部品の5面を加工します。複雑な部品の加工向けですが、高価です。

    割り出し5軸加工では、X軸、Y軸、Z軸だけ稼働させて、2つの回転軸で加工に必要な角度を割り出します。この構成は、複雑でない部品の加工、荒加工、金型製作に適しています。

  • 横型マシニングセンタと縦型マシニングセンタ

     

    Mazakの横形マシニングセンタ

    マシニングセンタの主軸の向きは、横か縦のどちらかです。 ここではそれぞれの長所と短所を見ていきます。

    横型マシニングセンタ

    • 主軸は水平方向に配置されており、特に加工品の側面上に微妙な角度での切削が可能です。
    • 特に溝削りや表面加工、非常に大きな加工品や複雑な形状の加工品に適しています。
    • 切りくずの排除が簡単で、工具の交換時間が早いのも特徴です。また自動パレット交換機能も搭載されています。

    縦型マシニングセンタ

    • 主軸は垂直方向に向いており、作業者の介入なしに加工品の全面を加工することで、大型の加工品を切削できます。特に金型や工具部品の加工に適しています。
  • 加工材料について

      加工材料によって、必要な出力と主軸の回転速度が決まります。 下記の表に、各加工材料に適したマシニングセンタの特徴をまとめました:

    加工材料 必要な
    出力
    回転速度(毎分回転数) マシニングセンタの
    特徴
    アルミニウム 高い 高い 高速主軸駆動モータ
    鋳鉄 高トルク 低速 高トルク主軸モータ

    トランスミッション

    剛性

    振動緩和

    グラファイト / 複合素材 低トルク 高い 高速主軸駆動モータ

    熱安定性

    集塵装置

    プラスチック 低トルク 高い 高速主軸駆動モータ
    チタン 高トルク 低速 高トルク主軸モータ

    トランスミッション

    剛性

    振動緩和

    スチール 高トルク 低速 高トルク主軸モータ

    トランスミッション

    剛性

    振動緩和

     

    ガラス /セラミック/ 石 高トルク 超低速
    (亀裂を避けるため)
    焼結ダイヤ工具
    木材 普通トルク 高い 切りくず排出装置
  • その他に考慮すべき点

     マシニングセンタを選ぶ基準は、上記以外にもあります:

    • 速度:マシンの速度は、加工品により変わります。例えば、軟質材料は、特に仕上げに高い回転数を必要とし、硬質素材には低速回転が必要です。    
    • パレットローダーシステムの存在 : 監視なしで操作ができ、サイクルタイムを短縮できます。
    • 積載/荷降ろしの自動化:無人での加工が可能です。
    • 主軸数
    • 数値制御:工作機械が部品を形成するために必要な動きをプログラミングすることができます。数値制御には、加工工具、部品が固定されているパレット、部品交換システム、保管システムなどがあります。そのためすべての操作を自動化することができます。
  • マシニングセンタの寸法について

    加工に必要なストロークを決定することで、部品の製造と寸法をイメージすることができます。そのため、ミリ単位で3つの直線軸の移動量(X、Y、Z)を考慮に入れる必要があります。 

  • マシニングセンタの最近の傾向について

     

    Haas Automationのマシニングセンタ

    工作機械は工業生産に大きな役割を果たしています。産業4.0の到来と、よりスマートで効率的で清潔な未来の工場には、製造工程の再考が求められています。  

    最新のマシニングセンタの中には、スマートマシニングセンタ、エコマシニングセンタ、ハイブリッドマシニングセンタなどがあります。  

     

    スマートマシニングセンタ

    モノのインターネットの台頭により、工作機械もスマート化しています。例えばマシニングセンタは、ますます高度化しており、定期的にデータ送信をするセンサ(速度センサや温度センサなど)が装備されています。このようにして収集されたデータは、機械の故障の可能性を予測し、予防保全の実施を可能にします。

    スマート化した機械のもう一つの重要な特徴は、タブレットや携帯電話から遠隔操作が可能であり、問題が発生した場合には24時間365日体制でアラートが表示され、直ちに介入を開始することができることです。その結果、スマート化したマシニングセンタは生産性を向上させ、故障のリスクを低減させます。

     

    エコマシニングセンタ

    製造工程をより環境にやさしいものにするために、現在多くのメーカーが、省エネ環境への悪影響が少ない新しいマシニングセンタを開発しています。

    例えばBENZ社は、エネルギー回収技術を機械に組み込み、センサを動作させています。工具の回転振動 機械から放出される熱がエネルギー元となるため、頻繁なバッテリー交換を避けることができます。  

     

    ハイブリッドマシニングセンタ

    旋盤加工、フライス加工、3Dプリントを1台の機械にまとめたのがハイブリッドマシニングセンタです。フライス加工と付加製造技術を組み合わせたLASERTEC 65 3Dを製造したDMG MORI社は、この業界の先駆者です。

    ハイブリッド工作機械は、生産サイクルを短縮することで、より効率的な生産を可能にします。また、この機械にしかできないデザインを生み出すことができ、 スペースもあまり取りません。

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