これらのスターラーには、マイクロ遠心チューブ、シャーレ、マイクロプレート、三角フラスコなど、ほとんどの容器に適合するトレイが付属されています。トレイはそのままの場合や、滑り止めマット、容器をより確実に固定するための専用器具が付属品として付いている場合もあります。 また、トレイをいくつか重ねて容器の数を増やすことも可能です。
これらのスターラーの違いは、トレイの動かし方にあります。
オービタルスターラー(オービタルシェーカー):トレイに平らな円軌道の運動を与え、この軌道運動が容器内のサンプル液の旋回運動を引き起こします。この旋回運動によってサンプルの通気が促進されます。
リニアスターラー(往復式シェーカー):トレイが直線的に前後に動きます(往復運動)。この往復運動は、旋回運動よりも大きいです。
傾斜式スターラー(ロッキングシェーカー):トレイが揺れ動き、サンプルに波紋のような動きを発生させます。振動はそんなに強くありません。 傾斜式スターラーの変種として3Dシェーカーがあります。これはプレートが中心点を中心に3次元的に動き、サンプルを穏やかに旋回させるもので、壊れやすい細胞の攪拌に最適です。
これらのミキサーを選ぶ際の重要ポイント:
- 試料の性質:特に、細胞の起源や種類によって多かれ少なかれ壊れやすい、生きた細胞を含む試料を取り扱う場合は、その試料の性質に注意しなければなりません。 スターラーの速度や振幅を決める際には、試料の脆さについても考慮しましょう。
- 回転速度の調整範囲
- 使用する容器の数、種類、容積:使用する容器の数や種類、容積によって、プレートの種類や必要となる付属品が決まります。また、試料の重量や高さにも注意が必要です。 前述したスターラーの動きを考えると、重荷重や高荷重の際は、速度を下げるなどの予防措置が必要となるでしょう。
Eppendorf社製 オービタルスターラー