ワッシャーの選び方

ワッシャー(座金)とは、一般的にねじと締め付け部の間の界面として機能する部品です。 ワッシャーには部品の表面を保護し、接触面積を広げ、ねじの張力を弱める役割があります。また、モデルによってはねじの緩み止めを高めるものもあります。

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  • ワッシャーの種類について

    ワッシャー(座金)には、密着型と緩み止め型の2種類があります。

    密着型ワッシャー 

    こちらは最も多く使用されているワッシャーです。 プロにもDIY愛好家にもお使い頂けます。

    BENE INOX社製 内歯付きワッシャー

    ねじをある部品に固定したい際に、ねじを締結部に密着させて面圧を弱める機能を持っています。

    密着型ワッシャーには、平ワッシャー、皿ばねワッシャー(皿ねじに適しています)、球面座金(ねじ軸に垂直でない面に適しています)などがあります。

    緩み止め型ワッシャー

    ウェッジロックワッシャーとも呼ばれ、ねじをブロックするタイプです。 このタイプのワッシャーは締め付けによって平らになり、ボルトが緩むのを防ぎます。 緩み止め型ワッシャーには次のようなものがあります。

  • ワッシャーの機能について

    ワッシャーにはさまざまな機能があります。

    • 座面の保護: ワッシャーは、ねじ頭部とねじ止めしたい対象物の間に入ります。 これにより、ねじを挿入する際の摩擦を防ぐことができます。 またワッシャーがねじ頭部を支えることで、座面の損傷も防ぐことができます。
    • ねじ頭部下の表面積の拡大:ねじ頭部の下にワッシャーを配置することで、締め付けから生じる面圧(特に、鋼やステンレス鋼のような素材を締め付けるときに高い)を小さくすることができます。 これは、ワッシャーによってねじ頭部下の接触面積が拡大するためです。
    • ねじの張力の軽減: ワッシャーは、ねじの張力の長さを長くすることによって、ねじの張力または剛性を軽減させることができます。 わかりやすい例として、ねじを輪ゴムに例えてみましょう。 同じ荷重である場合、長い輪ゴム(ねじ)の方が短い輪ゴム(ねじ)よりも伸びます。 これにより、組合せに柔軟性がもたらされ、応力下での変形を防いだり、損耗による緩みを防いだりすることができます。
    • 緩み止め効果: ワッシャーの最も重要な機能は、緩み止めです。 特に、スプリングワッシャーや重ね形歯付きワッシャーは、ネジの固定性を高めてくれます。
  • ワッシャーの素材について

    一般的に、電解腐食のリスクを避けるため、ワッシャーはねじと同じ素材で製造されます。

    ワッシャーの主な素材: 

    • 亜鉛メッキ鋼製ワッシャー:亜鉛メッキが施されていることで適度な耐食性を持ちます。銀色。 
    • 重クロム酸塩処理ワッシャー:上と同様に、腐食から保護するための表面処理が施されています。黄色。 
    • リン酸塩皮膜処理ワッシャー耐食性に優れています。黒色。 
    • クロムメッキ処理ワッシャー亜鉛メッキ鋼製ワッシャーと同等の耐久性を持ちます。
    • 真鍮製ワッシャー: 未処理のため、非常に腐食しやすいです。 そのため屋内で使用することをおすすめします。 色は金色であり、一般的に家具製造業で使用されます。
    • ステンレス製ワッシャー耐食性に優れ、錆びにくく、屋外での使用に適しています。灰色。
  • ワッシャーの直径の選び方について

    最適な締め付けのためには、ねじに適した直径のワッシャーを選ぶことが重要です。 直径には、ワッシャーの内径と外径の2種類があります。

    Essentra Components社製 平ワッシャー

    Essentra Components社製 平ワッシャー

    内径

    ネジの直径にできるだけ近いものがいいですが、ワッシャーは自由にスライドできなければならないので、注意が必要です。

    外径

    ワッシャーの外径を大きくすると、ねじ頭の下の接触面積も増えます。 これによって変形が回避できます。 また、締め付ける部品との接触面積も増えるため、荷重がより均等に分散され、部品へのダメージも避けられます。

    ワッシャーの直径は規格化されています。

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