正しい産業用トレーラーの選び方

以下は、トレーラーを選ぶ際に注意すべき点です：

使用環境：
屋内か屋外か。
トレーラーを走らせる地面のタイプ（コンクリート、タイル、砂利など）。
作業スペース（車線の長さ、幅、狭い通路など）。
経路のタイプ。傾斜や障害物(歩道、レールなど)があるかどうか。

積載量：トレーラーが運べる最大積載量。1～2トンの荷物を運べるトレーラーもあれば、8トンまで運べるトレーラーもあります。

搬送する荷物の種類とその梱包：トレーラーのサイズと種類を決定する上での基本事項です。
搬送する荷物の数。例えば1種類の荷物を搬送するのか、パレット上の複数の種類の荷物を搬送するのか。

車軸の数：搬送する荷物の種類や取り扱いやすさに応じて、1軸または2軸のトレーラーを選ぶことができます。
1軸は2輪、2軸は4輪を意味します。
ステアリング軸が2つある場合、トレーラーは1軸よりも操作しやすく、安定しています。

ヒッチメンバーのタイプ：ボールジョイント付きヒッチかフックから選ぶことができます。

ブレーキの種類：トレーラーのブレーキには、複数種類があります。
パーキングブレーキ（ハンドブレーキ、ホイールチョック、牽引棒を下げることによるブレーキ）
サービスブレーキ（油圧・空気圧・慣性ブレーキ）

様々なタイプの産業用トレーラーがあります。以下は、主なトレーラーの種類と用途です。

REMORQUES ROLLAND社のダンプトレーラー

ダンプトレーラー :
建築現場や採掘現場などで、バルク貨物の搬送に使用されます。 主に砂、鉱石、瓦礫を運びます。
主な利点は、その速度と使いやすさです。 ジャッキシステムでトレーラーを傾け、搬送物を積み下ろしします。
可動式フロアが装備されたものもあり、傾けることなく後部から荷降ろしすることができます。 これらのモデルは、農業や木材産業など、大量の荷物を搬送するために使用されます。

MORELLO GIOVANNI社の平床トレーラー

平床トレーラー :
高さのある荷物に適しています。
このタイプのトレーラーには、防水シートが装備されていないことに注意する必要があります。 荷物を保護する手段がないため、過酷な気象条件にさらされないように注意する必要があります。
搬送する荷物に応じて、床の素材（木製、アルミ製、スチール製）を選ぶことができます。 また、荷物の落下防止のために、滑り止めを付けることもできます。

Vlastuin Group BV社のタンクトレーラー

タンクトレーラー :
その名の通り、液体や顆粒を搬送するためのタンクを装備したトレーラーです。
搬送する製品によって、様々なタイプのタンクがあります：
粉体タンクは、小麦粉、穀物、ポリスチレンビーズなどに最適です。
化学薬品タンクは、万一漏出した場合に重大な化学的リスクを伴う製品専用です。特に腐食性の強い化学薬品に耐えられるよう、スチール製またはアルミニウム製です。
石油タンクは、燃料油、アスファルト、ガソリンを搬送するために使用されます。このタイプのタンクを使用するには、特別な認可や、消火器などの安全装置も必要です。
食品用タンクには、多くの場合、様々な液体（牛乳、ジュース、油など）を搬送するための仕切りがあります。

コンテナトレーラー:

重く壊れにくい荷物を運ぶための複合一貫輸送に使われます。様々な種類の品物を運ぶことができます。

ワゴン車タイプトレーラー:
防水性の高い頑丈なワゴンで搬送物を保護し、安全を確保します。

冷凍・冷蔵トレーラー:
果物や野菜などを温度調節しながら搬送できます。
その温度範囲は、約-20°から30°です。

伸縮式トレーラー:
非常に長い搬送物に使用されます。

トートライナートレーラー:
台が装備されており、上部と側面に防水カバーがかけられています。そのため、取り付け・取り外しが必要ですが、ストラップが取り付けられているため、簡単に取り付け・取り外しができます。例えば、より高価な100％防水カバーを購入することなく、悪天候から製品を保護できます。

カーテンサイダートレーラー:
カーテン付きで、あらゆる種類の荷物に使用できます。主な利点は、すでにカーテンがかけられている点です。カーテンの掛け外し作業は不要です。

トレーラーには、手押し式と牽引式があります。どちらを選ぶかは、搬送物の性質によります。

手押し式トレーラー

手押し式トレーラーの場合、牽引棒を使い前進または後退させます。 そのため、最大積載量は1500kgです。 メーカーによっては、耐荷重3トンまでのモデルもあります。
平らで滑らかな地面での屋内輸送に最も適してます。 また、障害物や坂道があってはなりません。

Jakob Thaler GmbHのケーブルドラムトレーラー

牽引式トレーラー

牽引式産業用トレーラーは、手動で運搬することが不可能・危険な非常に重い荷物（メーカーによって最大8トン）を運ぶためのものです。 また、かなり頻繁に使用する場合にも適しています。

このタイプのトレーラーは、手動式よりも頑丈に作られています。

トレーラーには、1つまたは複数の車軸を備えたものがあります。 車軸の数は、トレーラーの操縦性に影響します。 また操縦性は、運搬する荷物により異なります。 1軸のトラクターと多軸のトラクターの主な違いは、以下の通りです。

ECIM社の1軸トラクター

1軸トラクター
前車軸が回転し、後車輪が2輪固定されています。
利点：
軽量で操縦しやすく価格が安い。

欠点は、車輪2輪が固定されているため、安定性に欠け、荷重  配分や走行中の接地性に劣る点です。

DTA社の2軸トレーラー

2軸トレーラー
4つの車輪が装備されており、1軸トレーラーよりも安定性が高いです。荷重配分と接地性がより優れているため、大きく重い荷物、または壊れやすい荷物を運搬する場合に適しています。

その反面、1軸トレーラーよりも操縦が難しく、価格も高くなります。

タイヤのサイズ：荷物の種類、重量、寸法によっては、タイヤのサイズの選択が重要になります。重い荷物の場合は、より大きなタイヤを選びます。

駐車場所： 工場や倉庫などで駐車場所を確保する必要があります。

付属品：牽引する荷物やトレーラーのタイプによっては、カバーなどの付属品を取付けることもできます。

床の材質：木製、スチール製、アルミ製。

サイドパネル:固定式、折りたたみ式、取り外し式。

牽引車の牽引力：トレーラーが非常に大きく、重量の場合は、牽引車の牽引力も重要な要素となります。牽引力を知るには、車のマニュアルを参照しましょう。

新車のトレーラーの価格は、モデルにより異なります。

• 手動式トレーラーは非常に安価です。価格は一般的に約700ユーロからです。
• 車両牽引の産業用トレーラーは、かなり高額です。約2000ユーロから8000ユーロです。