サイロや貯蔵タンクを使用する全ての産業プロセスにおいて、その内容物のレベルを測定・検出する必要があります。そこでレベル検出器やレベルセンサーが使用されます。似たような用語ではありますが、センサーはレベルの高さを継続的に測定し、検出器はレベルが特定の高さに達したかどうかを示します。 複数の測定原理がありますが、一般的に用途に応じて選択します。
サイロや貯蔵タンクを使用する全ての産業プロセスにおいて、その内容物のレベルを測定・検出する必要があります。そこでレベル検出器やレベルセンサーが使用されます。似たような用語ではありますが、センサーはレベルの高さを継続的に測定し、検出器はレベルが特定の高さに達したかどうかを示します。 複数の測定原理がありますが、一般的に用途に応じて選択します。
レベルセンサーを正しく選定するには、測定物についてよく知ることが大切です。 レベルセンサーで測定できる物質は液体、ペースト、固形物などです。
レベルセンサーの原理は、センサーと測定物の接触の有無から2つのグループに分けることができます。 非接触の場合、過酷な環境下での測定に適しており、 測定物の汚染の危険を避けることができます。
他のセンサーと同様に、測定範囲は重要な基準であり、測定物に対するセンサーの位置に注意する必要があります。 例えば、サイロの上にセンサーを設置し、センサーとサイロ内の物質の表面の間に1mの高さがある場合、測定の際にこの高さを考慮する必要があります。
一般的に圧力やプロセス温度条件に耐えることができ、測定装置の連鎖と互換性のある出力信号(アナログまたはデジタル出力、表示または非表示、 リレー出力など)を備えたレベルセンサーを選択します。
センサの原理 | 流体の種類 | 長所 | 短所 |
フロート式 |
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センサー 静水圧式 |
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レーダー式 |
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ガイドレーダー式 |
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超音波センサー |
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静電容量式 |
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放射線式 |
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フロート式レベルセンサーの動作原理は比較的に単純で、液面のフロート(浮子)の位置により、液面のレベルを測定します。
シンプルで実績のある精密なタイプのセンサーで、液体の粘度や表面の泡の存在に影響を受けません。 ただし液体の表面の乱れに敏感です。 値段は安く、定期的なメンテナンスは必要ありませんが、腐食性物質には適していません。
測定の範囲はガイド軸の長さにより制限され、一般的に1m未満です。
静水圧式レベルセンサー は、浸漬型圧力センサーで、 センサーの上に位置する液体の高さに比例する静水圧を測定します。 液体のみの測定に使用できます。
静水圧レベルセンサーは、広い測定範囲を提供し、発泡によって妨害されません。 ただし、測定は液体の密度とタンク内の圧力に依存します。 正確かつ設置が簡単(センサーはタンクの底に取り付けられることが多い)であり、食品業界や水処理プラントで広く使用されています。 ただし膜が形成され測定に誤りがでる可能性があるため、センサーのメンテナンスをする必要があります。 また、タンク下部に取り付けられたセンサーへの介入(取り付けや取り外し)については、必ず事前にタンクから液体を取り除く必要があります。
レーダー式レベルセンサーは、タンク上部に設置され、 測定物の表面へマイクロ波が送られ、センサーに反射されます。 放射波と反射波の間の移動時間を測定することにより、センサーと測定物の表面の距離を出すことができます。 そこから測定物のレベルを計算することができます。
このタイプのセンサーの長所は、導電性がなければ、あらゆる種類の物質(液体、ペースト、固体など)のレベルを測定できることです。 レーダー式レベルセンサーは非常に正確で、物質の特性(温度、圧力、密度、導電率など)の影響を受けません。
非接触なので、過酷な環境、研磨剤、腐食性物質などに強いです。
その他の長所は、センサーが大半の場合タンクの上部に設置されているため、タンクを空にする必要がなく、簡単に取り外すことができます。
ガイドレーダー式タイプもあり、 通常と同じ原理で機能しますが、マイクロ波は測定物に挿入するロッドまたはケーブルに沿って導かれます。 マイクロ波を導くことにより、センサーを物質の表面の影響(攪拌された表面、泡、固体の排出用コーン など)やタンク内に存在する要素(内部構造要素またはマイクロ波の反射面を備えた機器)から守ります。
超音波レベルセンサーは、測定物質の上に設置されます。 超音波の伝搬現象を利用し、 放射波と反射波の送受信の移動時間を測定することで、センサーと測定物の表面の間の距離を計算できます。
非接触測定ができ、取り付けや取り外しが簡単。タンクを空にする必要もありません。
さらにセンサーの超音波振動により、ダストの堆積によるセンサーの詰まりを防止するセルフクリーニングが保証されています。
また、これらのセンサーは幅広い測定範囲を提供し、様々な用途で使用できます。
注意点は、液体と固体のレベルを測定しができますが、超音波を減衰させる泡や粉塵を生成する物質には適していません。 また温度変化に敏感であり、高温および高圧には適していません。
静電容量式レベルセンサーはセンサーとタンクが、電気容量値が測定物の高さに直接依存するコンデンサを形成します。
頑丈で非常に高い温度と圧力に耐えることができます。 粘性や粘着性の高い物質でも測定に信頼性があり、取り付けが簡単です。 液体、粒状物、粉体の測定ができ、 超音波センサーやレーダーセンサーとは異なり、導電性物質の影響を受けません。
これらのセンサーは、一般的に化学業界、食品業界、プラスチック業界で使用されています。
放射線式レベルセンサーは、一般的に化学業界、食品業界、プラスチック業界で使用されています。 この原理には、ガンマ線がタンクを通過するように配置されたガンマ線源とセンサーが必要です。 ガンマ線は、タンク内の測定物の高さに応じて減衰されます。
長所はどの用途にも使用でき、 タンクの外側に取り付けることで非接触の測定が可能です。 センサーは測定物の特性の影響を受けないため、危険物質や極端な温度や圧力下で使用できます。
この技術は信頼性が高く、ガンマ線を使用しているにもかかわらず、非常に安全です。
ただし非常に高価であるため、別のタイプのセンサーを使用することができない場合にのみ使用されます。