熱交換器の選び方について

熱交換器は、「熱い」流体から「冷たい」流体へ、熱を移動させる機器です。熱エネルギーの移動が多くのプロセス(製品の加熱または冷却、蒸気の凝縮または液体の蒸発など)の中心であるため、産業界で非常に広く普及していますが、省エネルギー問題(失われたエネルギーの回収、最適化)、自動車産業、暖房および空調などでも使用されています。

熱交換器には、用途に応じてさまざまな種類がありますが、産業用熱交換器の大半は「管状熱交換器」と「プレート式熱交換器」の2種類です。

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  • 熱交換器の選び方について

    多くのメーカーは、標準的な熱交換器を提供していますが、特定のニーズがある場合は、使用条件や環境に応じてオーダーメイドの熱交換器を注文することもできます。 熱交換器選択は、以下の選択基準に従い行いましょう:

    • 熱交換器のタイプ:
    • 熱交換器に入る流体と出る流体の温度、流量、圧力などの動作条件
    • 熱交換器の両側を循環する流体の種類と、その物理的・化学的特性。
    • 設置メンテナンス制約

    これらの選択基準により、メーカーは、お客様が必要とする熱交換器の性能と、その寸法を決定します。

    熱交換器のタイプ 長所 短所
    管状熱交換器
    • 大きなサイズがある。
    • 入口での温度差が非常に大きい流体に対応。
    • 非常に高い圧力に耐えることができる。
    • シェルとチューブの両方で循環する流体の圧力損失が少ない。
    • 異なる流体の熱交換は正しく行われるが、プレート式熱交換器の方がエネルギー効率が良い。
    • 特に大型の熱交換機は、メンテナンスが難しい。
    ガスケットプレート熱交換器
    • コンパクト
    • プレート状による乱流のため、エネルギー効率が良い。
    • 自動洗浄。
    • 取り外しが簡単。
    • プレート数を変えることができる。
    • 最高温度は150~200℃。
    • 最大圧力は25バール。
    • プレート状による乱流のため、どちらの流体も圧力損失が大きい。
    ブレージングプレート式熱交換器
    • とてもコンパクト。
    • プレート状による乱流のため、エネルギー効率が良い。
    • 自動洗浄。
    • 取り外しができる。
    • 高圧洗浄ができる。
    • 140バールまで耐えることができるものもある。
    • 入口流体の温度が200℃に制限されている。
    • プレート状による乱流のため、どちらの流体も圧力損失が大きい。
    溶接プレート式熱交換器
    • とてもコンパクト。
    • プレート状による乱流のため、エネルギー効率が良い。
    • 自動洗浄。
    • 高圧洗浄ができる。
    • 流入する流体の大きな温度差に耐えられます。対応温度は-40~+500℃です。
    • 取り外しできない。
    • 最大圧力は30バール。
    • プレート状による乱流のため、どちらの流体も圧力損失が大きい。
  • 管状熱交換器について

    Bowman社製管状熱交換器

    管状熱交換器は、最も古い技術ですが、高圧高粘度流体における信頼性が高いため、今でも産業界で広く使用されています。 このような熱交換器は、一方の流体はチュ-ブ内を流れ、もう一方の流体はシェル内を流れます。

    非常に大きなサイズのものもあり、高い熱交換効率を実現します。 その大きさと、チューブ内が汚れる可能性があるため、プレート式熱交換器に比べてメンテナンスが複雑になります。 また、プレート式に比べて熱交換効率は低いです

    熱交換器の材料は、流れる流体により決まります。シェルは、内側を流れる流体に対応可能で、チューブは両方の流体に対応できなければなりません。

    一部のメーカーでは、スペースを取らないことからスパイラル式熱交換器をすすめしています。

  • プレート式熱交換器について

    FISCHER社製プレート式熱交換器

    プレート式熱交換器は、管状熱交換器に比べよりコンパクト軽量 で、熱交換効率も良いです。

    プレート式熱交換器には、様々な技術がありますが、基本的な原理は同じです。流体は、熱交換を溝つきの薄板(板上を横切る溝があり、乱流を生じさせる)の間を流れます。 プレート間で流体が逆流し、熱伝達の効率を高めることができます。 モデルによっては、プレートの枚数を増やすことができ、熱交換器のサイズを変えることなく、大きな伝熱面積を得ることができます。

    流体が乱流のため、一般的にはセルフクリーニングが可能です。 一方で、この乱流は両流体に大きな圧力損失をもたらします。

    このタイプの熱交換器には、軽量で耐腐食性の材料が使用されたものがあります。 例えばステンレス鋼製チタン製などがあります。

    プレート式熱交換器には、大きく分けて3種類あります:

    • ガスケットプレ-ト式熱交換器:各プレートには周囲にガスケットが装着されており、ボルトで固定された2枚のフレ-ム間に、プレートが圧縮されています。 モジュラー式で、プレートの枚数を簡単に増減させ、伝熱面積を変えることで、性能を変更できます。そのため、熱交換器から出る流体の温度を調整することができます。 メンテナンスは、比較的に簡単です。 一方で、高温高圧に対する耐性は限られています。最大圧力は25barで、温度は150〜200℃までです。 また、熱交換器に使用されている材料が、流体に対応しているかどうかを確認する必要があります。
    • ブレージングプレート式熱交換器 :プレートはニッケルろう付けされているので、コンパクトで一体感があります。 約200℃の温度と30barの圧力に耐えることができます。 しかし、プレートの枚数を変更し、熱交換機の性能を変えることはできません。 一般的にガスケットプレート式熱交換器よりも高価ですが、寿命が長く、高圧洗浄で清掃も簡単です。 また、メンテナンスのために分解することができます。
    • 溶接プレート式熱交換器:プレートを溶接しているため、ブレージングプレート式に比べて強度が高いのが特徴。 また、他のプレート式モデルに比べて高温・高圧への耐性が高いです(-40~500℃、最大圧力30bar)。 しかし、プレートの枚数を変えて、熱交換器の性能を変えることはできません。 高圧洗浄機で簡単に洗浄できますが、分解はできません。
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