無停電電源装置(UPS)を正しく選択するには

無停電電源装置(UPS)は、電源障害が発生したときに、電力を供給する電気機器です。

UPSは、バッテリー、スーパーキャパシタ、またフライホイールに保存されたエネルギーを供給することにより、入力電源の中断に対する;ほぼ瞬時の保護ができる点で、補助/バックアップ電源システムとは異なります。

ほとんどのUPSの運転時間は比較的短い(数分のみ)ですが、緊急また補助電源を起動したり、保護された機器を適切にシャットダウンしたりするには十分です。

UPSは、停電によって深刻なサービスの中断やデータの損失が発生する可能性がある場合に、コンピューター、データセンター、通信機器、その他の電気機器などのコンピューター機器を保護するために使用されます。

無停電電源装置(UPS)を見る

  • どのように無停電電源装置(以下「UPS」と称す)を選択するか?

    APCのデ-タセンタ-用UPS

    技術的な障害から電子機器を保護するUPSを選択するには、様々な要素について考える必要があります:

    UPSがどうして必要ですか?

    UPSは2つの重要な役割を果たします:

    • 電圧の変動や切断からの電気機器の保護。
    • 電圧を安定させ、ノイズを除去します。

    機器の動作に必要な電力はどれぐらいか?

    UPSのサイズを正しく選ぶために、すべての機器に必要な電力を合計します。  
    ヒント:より高い自律性を得るために、機器の合計電力よりも20〜25%高い出力電力のUPSを選びましょう。
    IT機器の場合、UPSの力率(ワット単位の実電力と皮相電力の比率)も考慮します。 例えばサーバーの力率は0.9です。

    バックアップ時間はどの程度かかるか?

    容量に基づいてUPSを選ぶこともできます。 場合によっては、容量を増やすために、バックアップ用バッテリ-を備えたUPSに切り替える必要があります。

    • UPSには4つの構成があります:
      • 発電機を使用せずに15分間の容量を備えたUPS :
        • 通常停電は15分未満のため、このタイプのUPSを使用すると、機器は95%保護できます。
        • 例えばシステムがブロックされるまでの最大15分間、データを保存したり、オンライン状態を維持したりできます。
      • 発電機を備えた15分間の容量を備えたUPS
        • 発電機は、故障した瞬間から起動します。
        • この構成は特に信頼性が高く、ほとんどの状況から機器を保護します。
      • 二電源式サーバー用の発電機と2つの給電ラインを備えた冗長UPS
        • 高価。
        • 停電から保護します。
      • 2時間以上持つバッテリー付きUPS:
        • 発電機を使えない場合は、バッテリーを使用したソリューションを選ぶ必要があります。

    ヒント:電源障害の持続時間がUPSの許容時間超える場合にエネルギー管理ソフトウェアのインストールを準備します。 このソフトウェアを使用することで、進行中の作業を保存し、重要な機器のシャットダウンをサポートできます。

    電圧は?

    • 国や地域によって異なります:
      • 北米では、電圧は通常120Vまた208V/240Vです。
      • ヨーロッパとアジアは一般に230Vですが、日本は100Vです。
    • UPSの入力プラグが電源ソケットに合っていることを確認してください。

    UPSをどこに設置するか?

    • UPSには様々な式と形状があり、スペースに応じて選択します。
      • 標準のラックキャビネット(高さ1U〜14U、U =ラックスペース)に取り付けることができる「ラックモデル」があります。 サーバーネットワークなど、スペースが少ない場合に優先されます。
      • デスクトップコンピューターまたネットワークワークステーションの場合は、UPSが床やデスク、また棚の上に縦型に置けるタワー形式を選択します。
      • コンパクトデスクトップモデルもあり、 例えばコンピューターを保護します。 タワー型UPSよりも手頃な価格ですが、容量は小さiす。
  • どのタイプの技術を選ぶか?

    3タイプのUPSがあります:

    • オフラインUPS:
      • オフラインインUPSに接続された機器は、ネットワークから電源供給されます。
      • 電圧が特定の値を下回ると、バッテリーが引き継ぎ、UPSが電流を交流電圧に変換します。
      • UPSは1kVAの電力を持っています。
    • インラインインバーター
      • 2ミリ秒未満でバッテリーに切り替えることができる電圧制御器を備えたオフラインUPSです。
      • 電力範囲は500VA〜5kVAです。
    • オンラインUPS :
      • 電源に接続されているバッテリーから連続的に交流電流を生成します。
      • 電力は5kVAを超えています。
  • どうしてオフラインUPSを選ぶのか?

    EATONのオフラインUPS

    これらのUPSは非常に安価です。例えば、オフィスオートメーション機器に適しています。

    ただし電源障害が発生した場合、数ミリ秒の停電が発生する可能性があります。そのため他のタイプのUPSよりも信頼性が低くなります。

  • どうしてインラインUPSを選ぶのか?

    Effekta RegeltechnikのインラインUPS

    これらのUPSにより、2ミリ秒未満でバッテリーに切り替えることができます。そのため非常に信頼性が高く、オフラインUPSよりも優れた保護を提供します。

    これらは、電圧が不安定で切断されやすいネットワークに接続された機器に適しています。また、小企業のコンピューターサーバーの保護にも適しています。

  • どうしてオンラインUPSを選ぶのか?

    ABBのオンラインUPS

    連続的に交流電流を生成します。UPSの入力で電圧が低下すると、バッテリーの充電は停止しますが、出力電圧は安定した状態のままです。
    そのためオンラインUPSは、一定の電力を必要とする繊細な機器(データセンターのサーバー、産業施設、医療機器など)に特に適しています。

  • その他の選択基準は何か?

    エネルギー効率IoTは、UPSを選択する際に考慮すべき新しい基準です。

    • エコモードのUPS

    産業機器と同様にUPSはエコモードで使用できます。

    UPSは、静止しているときでもエネルギーを消費します。 これを克服するために、一部のメーカーは、UPSを迂路する単純なエコモードを開発しました。リアルタイムで電源障害を検出し続けますが、エネルギーをすぐには供給できません。 アクティブ化してバックアップ電源の供給を開始するまでに数ミリ秒かかります。 したがってエコモードは、従来のUPSよりも信頼性が低くなります。

    Schneider Electric社は、この問題を解決するためにECOnversionモードを開発しました。 これらの新しいUPSは継続的に動作するため、電気が切断された時に、すでに起動できます。 そのため充電に影響する遅れはありません。

    • スマ-トUPS

    IoTの開発により、センサー付きで、UPSの電気システム全体をインテリジェント化することが可能になりました。 UPSと電気システムの状態に関するデータを定期的に収集し、電源障害が発生する前に、問題を検出して、異常を修正できます。

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