圧力計の選定

圧力計とは、圧力を測定する機器のことで、圧力ゲージとも呼ばれています。

   

産業界で最も測定されている工程パラメータは、おそらく圧力と温度で、圧力計はどこでも入手できます。

このガイドでは、圧力センサについては説明していません。 電気信号を生成し、装置や制御システムに接続して圧力値を読み取る必要があるセンサとは反対に、圧力計は、圧力値を目盛りやデジタル表示で直接読み取ることができます。  圧力計の中には、機械的な操作タイプのものもあれば、電源を必要とするものもあります。

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  • 固定式圧力計と携帯圧力計について

    OMEGAの携帯圧力計

    OMEGAの携帯圧力計

     

    携帯圧力計は、多くの場合電子式で、スポットチェックや測定ができます。 

    固定式圧力計(機械式・電子式)は、工業プロセスにおける圧力の持続的な制御を可能にします。

  • アナログとデジタル

    WIKAのデジタル圧力計

    WIKAのデジタル圧力計

    圧力計は、アナログタイプとデジタルタイプに分けることができます。

    アナログ圧力計
    液柱圧力計は、今でも利用されていますが、アナログ圧力計は、機械的なプロセスを使用しており、圧力下で指針の動きを目盛りから読み取ります。

    長所 :

    • 電源を必要としないため、電池交換や電源の設置なしで、継続的に使用できる。
    • 衝撃や振動にも耐えられ、過酷な条件下や様々な産業分野で使用することができる。
    • 圧力値を素早く読み取ることができる。 

    短所:

    • 目盛りの読み間違えをする可能性がある。
    • プロセス制御システムでは、その測定値を評価することができない。

     

    デジタル圧力計

    デジタル圧力計 は、圧力を電気信号に変換して測定値を画面に表示するため、電源を必要とする電子回路を内蔵しています。

    長所 :

    • デジタル表示のおかげで、圧力値を簡単かつ正確に読み取ることができる。
    • 測定単位の選択や最大値の保存など、多くの機能を備えている。
    • プロセス制御システムで使用可能な出力を備えることができる。

    短所 :

    • 電池や電源が必要。
  • 圧力の種類

      圧力には、絶対圧、ゲージ圧、差圧の3種類があり、それぞれに対応した圧力計があります。

    一般的に圧力計やセンサは、測定する圧力の影響で起こる表面(ダイヤフラムなど)の変形を変換して圧力を測定します。 しかし実際この表面は、2つの面の間の圧力差により変形します:一方は測定される圧力、もう一方は基準圧力です。 この基準圧力に基づいて、どの種類の圧力にどのタイプの圧力計を使うかを判断します。

    絶対圧:基準圧力は真空(ゼロに近い圧力)なので、絶対圧は測定する圧力に確実に対応しています。 

    ゲージ圧:基準圧力は大気圧(簡単に言うと、表面の反対側が大気中にあるとする)なので、測定値は、大気圧と測定する圧力の差に対応しています。

    差圧: 装置の内側と外側に作用している圧力の差のこと。

  • 圧力計の種類

    LANSOのブルドン管圧力計

    LANSOのブルドン管圧力計

     

    ブルドン管圧力計 : ブルドン管は、楕円形の断面を持つ湾曲した管です。測定する流体の圧力はチューブ内で作用し、圧力が上昇すると管はまっすぐになります。管の動きを増幅して指針の回転運動に変換する機構。    

    ブルドン管圧力計は、0.6~4000barまでの圧力に使用され、過圧に敏感です。  

    ダイアフラム圧力計 : 弾性薄膜のダイアフラムの片側に流体圧力がかかります。ダイアフラムの変形を指針の回転運動に変換する機構です。   

    ダイアフラム圧力計は16mbar~40barまでの圧力を測定でき、高過圧に耐えられます。様々な材料でコーティングすることで、攻撃的な媒体から簡単に保護することができます。  

    カプセル式圧力計 :2つのダイアフラムを外周に組み立てることで、密閉された空洞ができ、この部分をカプセルと呼びます。カプセル内には流体の圧力がかかり、圧力の変化に応じて膨張します。カプセルの変形を指針の回転運動に変換する機構です。  

    2.5~600mbarの低圧に使用できます。

    ベローズ圧力計 :ベローズ(薄肉の環状シリンダー)の内部に流体圧力がかかり、ベローズの長さの変化を指針の回転に変換する機構です。  

    60~1000mbarの低圧に使用できます。

  • 液体入りの圧力計か液体なしの圧力計

    BENE INOXの液体入り圧力計

    BENE INOXの液体入り圧力計

    ダイヤルゲージは、圧力による変形を指針の回転運動に変換する機構のため、振動や圧力ショック(急激な圧力の増減)に敏感です。 しかし、ケース内を充填液で満たすことで、振動を抑制することができます。  

    液体なしの圧力計:液体が含まれていない圧力計。

    長所 :

    • 液体入りの圧力計と比べ安価。

    短所:

    • 振動や圧力計を故障させる原因となる圧力から保護されていない。
    • ケース内の空気中の水分が凍結し、故障の原因となることがあるため、寒くて多湿な環境には適していない。

    応用

    振動が気にならないシンプルな用途に適しています。例えば、主にエアコンプレッサに使用されています。  

    液体入り圧力計 : ケース内が完全に液体(通常はグリセリンまたは水とグリセンの混合物)で満たされており、振動を抑制します。

    長所 :

    • 液体が充填された圧力計は、振動や圧力への耐性が高い。
    • 気密性があるため、湿気がケース内に浸透し機構をブロックすることを防ぐ。
    • ゼロ度以下の温度でも動作する。
    • 液体(グリセリン)は無毒で分解するので、環境に優しい。

    応用

    湿度が高く寒い環境や振動の多い場所で使用可能。

    グリセリンは17℃以下では粘度が高くなり(よって圧力計の動作が遅くなる)、-5℃付近では圧力計が動作しなくなるため、-5℃までの環境で使用可能。

    低温下の場合は、グリセリンと水の混合液を使用することで、-46℃まで使用可能。

  • その他に考慮すべき点

    上記の点以外にも、圧力計を選定する基準はあります。

    • 測定する圧力:アナログのダイヤルゲージの場合、圧力は目盛の1/3から2/3の間でなければなりません。
    • 過圧:圧力計は過圧(目盛りの最大値よりも大きい圧力)に対する抵抗力が限られているため、回路内で発生する可能性のある過圧に耐えられるかどうかを確認する必要があります。一般的な圧力計は、最大圧力の1.15倍から1.3倍まで耐えることができますが、それ以上であれば、特殊な圧力計を見つけるか、圧力リミッターを設置しなければなりません。  
    • 精度等級:単位は%で、等級が小さいほど、精度が高くなります。
    • 文字盤の直径:文字盤が大きいほど正確な圧力測定値が得られますが、測定場所のスペースを考慮する必要があります。
    • 圧力計の材料と流体の適合性:流体と接触する圧力計の材料は、流体と適合していなければなりません。一般的な圧力計は銅または銅合金製で、一般的な流体(水、空気、油など)との適合性がありますが、攻撃的な流体にはステンレススチール製の部品が使用されます。高腐蝕性、高粘度、ペースト状、または超高温の流体には、隔膜式圧力計を使用します。    
    • 流体の温度:銅を使用した圧力計は65℃まで使用でき、それ以上の温度の場合は、ステンレス鋼を使用した圧力計を使います。150℃まで使用できます。
    • 環境条件 :圧力計本体の材料が、測定する環境に耐久性があることが求められます。腐蝕性の強い媒体や屋外用防水ケースにはステンレススチール製の圧力計が適しています。  
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