実験用オートクレーブの正しい選び方

オートクレーブは、部品や製品を滅菌するための装置です。 オートクレーブを正しく選択するには、まず、滅菌する製品・部品の量を考慮する必要があります。 また、オートクレーブを置くための十分なスぺースがあるかどうかも確認しましょう。 設置が簡単であることも重要です。 運転時間と1日の最大可能なサイクル数もチェックすることをお忘れなく。 121℃で20分間の滅菌処理が一般的で、これに温度の上げ下げにかかる時間を加えます。

実験用オートクレーブ見る

  • 実験用オートクレーブと滅菌器の違いは何か?

    Priorclaveの研究所用オートクレーブ

    滅菌器は、化学薬品、高圧、またはろ過により細菌、真菌、ウイルス、芽胞などの菌を除去する機器の総称です。

    一方オートクレーブは、蒸気を使い殺菌・滅菌する特殊な滅菌器を指します。 元来オートクレーブという用語は、蒸気の圧力で蓋が自動で閉まる装置を指していました。 オートクレーブは、高温に耐えられる素材にしか使用できません。 特に液体や固体、液体・固体廃棄物、危険な生物学的物質の滅菌または根絶に使用されます。

  • オートクレーブの用途

    オートクレーブは、様々な場面で使用されています:

    • 研究所:小型オートクレーブには、卓上型と床置き型があり、場所を取りません。
    • 試験段階または生産段階:生産用のオートクレーブが必要な場合は、使用や取り扱いの制約、1日の処理能力、制御用コンピューターとの接続が可能であるかなどを考慮する必要があります。
    • GMP環境下:GMP(製造管理および品質管理の基準)は、医薬品の製造及び品質管理を保証することを目的としています。 対応した資格と書類とともに、特定の機器や付属品の使用が強いられます。 そのため、GMPに準拠したオートクレーブを選びましょう。
    • 医療現場医療用オートクレーブには、特定の承認が必要です。 手術器具などの医療機器の洗浄に使用されるオートクレーブは、医療機器とみなされるため、欧州で流通する医療機器に関する規則である医療機器指令93/42に準拠している必要があります。
  • 実験用オートクレーブの構造について

    LTE Scientific Ltdのオートクレーブ

    オートクレーブには3つのタイプがあります:

    • 扉が正面についてるタイプ:大量滅菌に適しています。 大型モデルは設置に台車が必要となり、縦型と比べ場所を取ります。
    • 縦型:廃棄物や小型機器の滅菌に適しています。 場所を取らないという利点があります。
    • パススルー式(ダブルドア式):製薬業界などの生産ライン使用できるようになっています。

    オートクレーブのチャンバーにはには、円筒型と角型があります:

    • 円筒型:スチームがチャンバー内をより自然に循環し、滅菌を促進します。 しかし、円筒型と角型で同じ容量を滅菌処理する場合、円筒型の方が場所を取ります。 また、一般的に角型よりも安価です。
    • 角型:円筒型よりも容量は大きいですが、滅菌処理を効果的にするために、製品や部品をきちんと配置しなければなりません。
  • その他に考慮すべき点

    オートクレーブによっては、以下のような付属品を追加する必要があります:

    • 蒸気発生器(オートクレーブに組み込まれていない場合)
    • ある特定の滅菌処理に必要になる真空ポンプ
    • オートクレーブの設置に必要な道具
    • 出た蒸気の濾過システム
    • 缶体冷却ファンは、密閉された缶体を破裂させることなく冷却し、冷却時間を最大50%短縮できます。
    • 滅菌後のガラス器具を乾燥させるシステム

    また、GMPなどの規格にオートクレーブが準拠している必要があるかどうかを確認しましょう。 以下はGMPの検査と適格性評価(オリフィケーション)です:

    • FAT : 工場受入試験
    • DQ : 設計時適格性評価
    • IQ : 据付時適格性確認
    • OQ : 運転時適格性評価
    • PQ : 稼働性能適格性評価
    • SAT : 現場受入試験

    これらは文書化されている必要があります。 詳しくは、オートクレーブのメーカーにお問い合わせください。

    選ぶオートクレーブによっては、設置場所に適した電源、脱イオン水供給システム、圧縮空気回路、廃水排出システム、必要に応じて換気システム(自然または人工)があることを確認する必要があります。

    オートクレーブの中には、パソコンやイーサネットに接続できるものもあり、滅菌プロセスのモニタリングに必要な文書を作成することができます。

    また、故障のリスクをできる限り防ぐためのメンテナンスを事前に計画する必要があります。

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